こんにちは。一年前に田舎に移住した葉子です。
地方移住を考えたときに問題となるのは、住むところと仕事ですよね。現在の仕事をつづけながら通勤圏内に移住する以外に、移住先で転職や起業するという選択肢があります。ネットワークの普及で「仕事をする場所を選べる」時代、好きな仕事をしながら自由に暮らす人が増えています。
私の夫も地域おこし協力隊で働きながら起業しました。
なぜ今田舎で起業する人が増えているのか?田舎で起業することのメリットや成功するための秘訣について解説します。
今、地方での起業が注目される理由
政府が進めている「デジタル田園都市国家構想」の今後5年間の戦略を見るとわかるように、政府は都市部から地方への移住者を増やしたいと考えています。今後ますます地方移住の流れは加速していくでしょう。
デジタル田園都市国家構想総合戦略
- テレワーク普及などで、東京圏から地方への移住者を2027年度に年間10,000人にする。
- 地方での起業を2027年度に約1,000件にするため、支援事業を実施 。
- 地方に若い世代を呼び込むため、データを活用した少子化対策に取り組む自治体を300にする。
今や多くの自治体では自分たちの町に移住者や起業家を呼び込むためにいろんな施策を打ち出しています。また、インターネットの普及や働き方が多様化したことにより、地方で副業や複業をするという人が増えています。
田舎で起業することは、都会で起業することに比べてたくさんのメリットがあります。実際にどんなメリットがあるのでしょうか。
田舎で起業することのメリット
田舎で起業することのメリットは次のとおりです。
それぞれの項目についてみてみましょう。
メリット1:競合他社が少ない。
大企業や大手チェーンなどが少なく、競合他社が限られている田舎では、大手と競う必要がありません。都会のように何でもある便利な環境ではないので、現在何がなくて何を必要としているのか、というところに起業のヒントが隠れています。
田舎ならではニーズを把握し、新しい事業をはじめるには田舎という小さなフィールドは最適ではないでしょうか。
メリット2:開業資金やランニングコストが安く済む。
都会と比べて田舎は土地や不動産が安いこと、人件費が安いことが挙げられます。長期的なランニングコストを低く抑えることは大きなメリットといえます。
また、多くの自治体で空き家は大きな問題になっており、空き家バンクや空き家活用の補助が受けられる可能性があります。耕作放棄地も増えており、空き家や土地を活用することで地方の活性化にもつながるでしょう。
そのほか、自然資源や農作物が豊富にあることも大きな魅力のひとつ。都会に比べて野菜は安く手に入りますし、広い土地があれば自給することもできます。井戸がある地域は水道料がかからないなんてことも。
メリット3:小さくチャレンジしやすい。
競合他社がいると価格競争に巻き込まれ、資本力の高い企業にはどうしても勝てません。しかし、田舎では競合がいないからこそ、小さなチャレンジから始められます。また、経営のランニングコストが低いこともチャレンジしやすい理由の一つ。小さなチャレンジから始めることで、失敗したときに大きな損失を抱えなくて済み、失敗したとしてもまた新たに別のチャレンジをすることも可能なのです。
メリット4:助成金が充実している。
起業するにあたり、国や地方自治体で助成や補助があります。
地方創生起業支援事業(起業支援金+移住支援金)
起業支援金
都道府県が、地域の課題解決に資する社会的事業を新たに起業等する方を対象に、起業等のための伴走支援と事業費への助成(最大200万円)
移住支援金
東京23区に在住または通勤する方が、東京圏外へ移住し、起業や就業等を行う方に、都道府県・市町村が共同で交付金を支給 (最大100万円)
各都道府県や地区町村によってそれぞれ条件や枠が異なりますので、移住候補先の自治体のサイトを確認してください。
また、2023年度は移住支援金がさらに引き上げられる予定とのこと。詳細が分かり次第追記します。
上記以外にも、それぞれの地方自治体で独自の創業支援や起業家を応援する取り組みをしています。支援内容だけでなく、自分のやりたい仕事とマッチしている町を探すことが失敗しない起業への第一歩。実際に足を運んでみるとイメージが湧きやすいです。
まとめ
今回は地方で起業することのメリットについて見てみました。
もちろんメリットだけでなくデメリットもありますが、私自身は田舎へ移住して良かったことのほうが多くあります。
移住や起業のスタイルは人それぞれ。自分が思い描く場所や仕事がきっと見つかります。
移住したあと、「こんなはずじゃなかった・・・・・・」とならないためには、移住前と移住後のギャップを埋めることが大切です。
広く情報を集めるとともに、気になる場所へ行って地元の人と話をしてみるなど、それぞれの移住準備を進めてくださいね。